研究実施計画発表会

3年生20名による研究実施計画発表会が図書館オープンスタジオでおこなわれました。3年生は初めてのポスター発表になります。例年のごとく、イモリから脳まで幅広い領域の研究が計画されていました。今年は認知が多かったでしょうか。ポスターにもひとりひとり個性が出ていて、面白かったです。有意義な議論がおこなわれた2時間でした。今日サジェスチョンされたことを再度よく考えて、次回の発表につなげて欲しいと思います。お疲れさまでした。

臨床心理学の講義一回目

先週のガイダンスに続き、今日から講義が始まりました。先週提出していただいた意見の中に、「私語のない状態で講義を受けたい」という要望があったため、講義の冒頭でそのことを伝えたところ、いきなりしーんと静まりかえりました。金沢大学の学生さんは、本当に素直でいい子ばかりですね!

今日の講義は、ある事例を読んでもらって、自分が臨床心理士だったらどのように介入するかと考えてもらい、それをふまえながら臨床心理学とは何か、説明をしました。感想をみると、こちらの意図が伝わっていたようで、嬉しかったです。臨床心理士が隣のおばちゃんとはどう違うのか、分かってもらえたらそれで十分です!

次回は、臨床心理士の活動内容について説明しようと思います。今日も配布資料が足りず、申し訳なかったです。100部では足りるだろうと、読みが甘かったです・・・

科研費

今年度から、新しく下記の研究を始めることになりました。まったく未知の分野ですが、学校教育学類の武居渡先生にご協力いただきながら、研究を進めていきたいと思います。心理学の知見を活かしたアプリが作れるよう、がんばります!

平成24~26年度 科学研究費 挑戦的萌芽研究 研究代表者「聴覚障害児が日本語を学習するためのiPadアプリケーション教材の開発」(課題番号24653292)

2012年度の始まり

新年度がスタートしました。角間の桜もようやく満開となってきました。2012年度前期の授業では、人文学類1年生を対象とした情報処理基礎、心理学コース2年生を対象とした心理学基礎実験、といった実習系の授業の他に、臨床心理学の講義を主に担当します。その他に、今年度は新たに理工学域や他大学での授業も予定されています。また、今年度は新しいMacを使って授業の準備を進めているところがいつもと違って新鮮です。5月の連休が終わるまでは、ばたばたと慌ただしい日が続くと思いますが、なんとか乗り切っていきたいと思います。今年度もどうぞよろしくお願いいたします。

卒業式

昨日、卒業式がありました。心理学研究室から、4年生18名、修士3名が巣立ちました。学部生・院生・教員というそれぞれの立場で、金沢大学から卒業していく先輩・同級生・後輩を見送り続けてもう20年近くになります。以前は、毎年毎年仲間が去っていってしまうのがとても寂しくて、でも自分だけは同じ研究室にずっと居続けていて、そういう思いがとても強く、3月はいつも憂鬱で苦手でした。でも子どもができてからは、旅立っていく若者たちを違う目で見ることができるようになりました。卒業生たちの、これからはじまる新しい人生には、まだ分からない新しい可能性がたくさんあることをとても嬉しく感じます。そして、皆さんがそれぞれ選んだ道で、時には困難なことにぶつかることがあるだろうけれど、自分の力を信じて、困難を乗り越え、人生を切り開いてほしいと、心から暖かい気持ちで送り出せるようになりました。一緒に同じ時間を過ごした人たちがいなくなる寂しさはやっぱりありますが、一緒に学んだ才能豊かな学生さんたちが社会へ旅立つことの喜びはとても大きいです。卒業、おめでとう!

第2回金沢大学子どものこころサミット

2012年3月16日から18日の3日間、子どものこころサミットが開催されました。私は、二日目午前におこなわれた「子どものこころの発達研究センター研究成果発表会」のセッションで、「障害をもつ子を産むということ、障害をもつ子が育つということ:心理学研究を通じて」というタイトルで発表しました。日本における聴覚障害の早期発見と支援の現状と問題について説明し、これまで発達心理学会で発表してきた荒木(2010)と荒木(2012)の研究を報告しました。人工内耳装用児へのインタビューを通じて、聴覚障害児の保護者が人工内耳手術を選択するという現実にどのような問題があるのか、何を大切に考えていったらよいのか、皆さんに考えていただくきっかけになれたら、と思いながら発表してきました。

なお、このサミットは、主に発達障害に関する研究発表の場であり、バンビプランで実施してきた幼児の脳機能測定の開発に関連する研究、オキシトシンの脳内作用に関する研究など、ほとんどが理系研究者によるものです。その中で、文系でしかも聴覚障害をとりあげた私の発表はかなり異質であることがはじめから分かっていたため、発表前は本当に緊張しました。リラクセーション・スキルの習得といって筋弛緩訓練の話を授業でしている私がガチガチに緊張していたのですから、この仕事本当に向いてないなあとつくづく思いました・・・

発達心理学会

名古屋国際会議場で開催された発達心理学会に参加し,ポスター発表をおこなってきました。聴覚障害に関する研究はまだ手探りの状態ですが,多くの先生方から前向きなコメントを頂戴しました。はじめてお目にかかった先生から参考となる文献などもご教示いただき,最後に「すてきな研究だと思います」というお言葉までいただき,感激しました。実験でも調査でもなく,ただのシングルケースのインタビューなのですが,これからも継続していこうという思いを新たにしました。

ポスター発表の前に,ソーシャル・モティベーション研究会の企画したラウンドテーブル(移行・越境する学びを「動機づけ」はいかに説明するのか)に参加しました。マルチレベルモデルという新しい分析手法を用いた研究の紹介でしたが,基礎統計量の提示なしに,分析の結果としてモデルのパス係数が有意だったとかいう議論には違和感を感じました。「移行」をうまく捉え切れていない,「学び」という抽象概念が操作的に定義されていないため議論がかみ合っていない,という青柳先生のコメントには,非常に共感しました。青柳先生,さすがです!

しかし,名古屋は人が多かったです。名古屋駅の上のホテルに宿泊しましたが,ホテルも満室,駅構内は待ち合わせる人でごった返し,ホテルの下に入っているタカシマヤはどのフロアもレジ待ちで長蛇の列・・・ 金沢駅周辺では考えられない人の多さでした。そして,名古屋の人は大きなものが好きなのでしょうか。国際会議場に中央に置かれた,とてつもなく大きな白い騎馬像を見て,10年ほど前にも何かの学会で来たことを思い出しました。その学会が何だったかはまったく思い出せないのですが,ナナちゃん人形とあの大きな騎馬像だけは印象に残っています。

認知科学シンポジウム

平成24年2月20・21日,金沢大学角間キャンパスにて,金沢大学人間社会研究域特定研究シンポジウム 「ことばと認知 -言語・非言語コミュニケーション研究の現状と課題」 が開催されました。

私は,二日目午後のセッションの座長と話題提供を担当しました。基調講演では,東京電機大学の小林春美先生をお招きし,「他者意図の理解と言語獲得」というテーマでご講演いただきました。小林先生の精力的な実験研究についてのお話をうかがい,たくさんの刺激を受け,有意義なシンポジウムとなりました。私は今回はじめて小林先生にお目にかかることができ,ご講演をとても楽しみにしていました。にこやかに,丁寧に,エレガントに,わかりやすくお話をされる姿がとても印象的でした。

私の話題提供は「人工内耳装用児における音声言語の獲得について」というタイトルで発表しました。私は言語学も認知科学もまったくの門外漢なので,このような内容で発表するのはとても気後れがして,大変緊張しましたが,改めて考え直す良い機会となりました。脳科学や言語学の分野では,人工内耳による音声言語獲得のプロセスをどのように分析するのか,これまでとても興味を持っていましたが,このシンポのおかげで脳科学者や言語学者の方とお話をする機会を得ることができました。今後どのように研究として発展させていけばよいのか,これから考えていこうと思います。

今回シンポジウムを企画して下さった小島先生も,第一回シンポが盛会に終わってご苦労が報われたのではないかと思います。懇親会でも,大変うれしそうでした!お疲れ様でした&ありがとうございました!!

誕生日プレゼント

ノックの音がやたらリズミカルだなと思ったら,私が指導教員をしている3年生の4人が,私に誕生日プレゼントを持ってきて,ハッピーバースデーと歌ってくれました。こんなことは初めてだったので,とってもびっくりしました!嬉しかったです!!彼らは「荒木研」と呼んでくれるのですが,このような呼び方には慣れておらず(自分が学生の頃はそういう風習はなかったので),「荒木研」と言われる度になんだか恥ずかしく思ってしまいます。たいした指導はできていませんが,研究を一緒に考えることは楽しい作業です。実験2のレポートもみな無事に終わりました。一年後の卒論ではどのくらい成長してくれるでしょうか?来年度も一緒にがんばっていきましょうね。

卒論発表会


心理学研究室4年生18名の卒論発表会がありました。
3年間でよくここまで成長したなと感慨深かったです。
お疲れ様でした!